別れさせ屋、というのはテレビでコマーシャルをやっていたり、新聞に公告がはさまっていたりするようなものではありません。そのような仕事が存在することすら知らない人もいます。その名称からどのような仕事なのかは想像がつくものの、実際にどのような活動を行うものなのかすら知らない人がほとんどではないでしょうか。法律に違反しているような怪しい仕事だと思っている人も多いと思いますが、法律にのっとった正規の仕事です。あまり明らかにされていない別れさせ屋によせられる質問や相談内容を紹介します。
別れさせ屋にそんな依頼をしたことが周囲にばれたら……別れさせ屋に相談をした、という事実は断じて周囲にばれたくないものです。あなたが男だとして、過去の彼女との破局が実は今の奥さまが別れさせ屋に依頼したことが原因だった、としたらどうしますか。それこそ離婚を決断してしまうこともあるのではないでしょうか。この仕事はばれた時点でおしまいです。
工作の成功はまず絶望的になりますし、顧客から失った信頼が戻ることは二度とありません。ばれることは絶対にご法度なのです。プロが仕事の範囲で依頼者や周囲の人間に工作がばれることはまずない、と考えていいと思います。しかし時々イレギュラーな事態が起こることがあります。工作員は舞台の上で演じている俳優だと思っていただけたらいと思います。破局に向けて物語を動かしていっている俳優なのです。しかし、その舞台の登場人物に一人素人が混じっています。依頼者本人です。舞台では数名の工作員が完璧な演技を演じていますが、その中で素人の俳優が失敗をしてしまう可能性があります。どのような失敗かというと、工作員とのやりとりのメールや着信履歴をターゲットに見られたり、会話の中でぽろっと漏らしてしまったり、契約書を出したままにしておいて見つかったり……などです。依頼者の不注意で全てが水泡に帰すことがあります。別れさせ屋によっては契約書などは事務所で預かっておく所もありますし、連絡をとるたびに履歴を消すように指示をしてくれる所もあります。プロはプロの仕事をするからこそプロです。一生に一度の決断を任せる際は信じて任せてみましょう。